「朝、起きた時に腰が痛む」という悩みがありませんか?
「イタタタ!」朝起きた時に、腰が痛い、そんなご経験はありませんでしょうか。慢性腰痛のお悩みは様々ですが、その中で多い症状のひとつが「朝、起きた時に腰が痛い」と言う方です。朝、腰が痛くなる原因はいくつか考えられますが、一番多く考えられるのは前日までの疲労などの影響によって寝ているうちに筋肉や筋膜が硬くなることによって、翌朝腰が痛くなることです。
痛くなる箇所と痛くなる原因は実は同じではありません。寝ている間に痛みがある箇所以外の“ある筋肉”が痛くなって、腰痛が発生するのです。そのうちの可能性が高い筋肉が「大腰筋」です。
また、「寝相が良い」人ほど、腰痛の原因になることがあります。寝相が良い人が全てが腰痛になるということでは無いのですが、原因として考えられることの一つということです。
お腹周辺には腰椎(背骨)以外に支えてくれる骨がない
大腰筋について、もう少しご紹介します。
腰痛の原因は、色々と考えられますが、その一つが日常生活の中での動きや姿勢や疲労が大きな原因となっています。そして、大切なことは「腰の痛みがある箇所には腰痛の原因はない」ということです。腰痛の原因となる筋肉も様々考えられますが、その周辺の筋肉であることが多いです。その代表的な筋肉の一つが「大腰筋」です。
胴体を見ていただくと、肺や心臓の周辺は肋骨に囲まれています。また、腰回りは腸骨と仙骨という骨、これは一般的には骨盤と呼ばれていますが、こうした大きな骨がどっしりと構えています。
そうした中で、お腹周辺はどうでしょうか。お腹周辺だけは腰椎、つまり背骨の周辺には肺や心臓の周辺の肋骨や腰回りの腸骨や仙骨のような大きな骨がないことにお気づきでしょうか。実はお腹の周辺を支えているのは腰椎以外の骨はなく、主に筋肉が支えているのです。
そのお腹周辺の筋肉の中で一番大きな筋肉が「大腰筋」です。腰椎(背骨)からお腹の中を通って、太腿の骨「大腿骨」の付け根まで伸びている大きな筋肉です。スポーツクラブなどで「インナーマッスル」と言われている筋肉のいわば代表格です。大きな筋肉であるにもかかわらず、腕や脚の筋肉と違って、日常、この筋肉を感じたりすることは少ないですと思います。
大腰筋は上半身を支えている大きな筋肉なので、日常生活の中で疲労したり、筋膜が硬くなったりしていることで、腰周りの痛みの原因になっていることが多いです。逆に言うと、大腰筋を緩めることで腰痛の改善や予防につながる、と言うことになります。
立ったままできる!〜大腰筋の緩め方〜
それではやり方について、お伝えします。
1.(立った状態で)手でおへその位置を確認してください。
2.おへそから指4本分外側(右でも左でも結構です)の箇所の位置を確認してください。ちょうどお腹の表面の筋肉が切れたあたりの位置と思ってください。
3.両手を合わせて指先を伸ばして先ほどのおへそから指4本分外側の位置を前から背中側に向けて押してみてください。ぐっと押して少し体の内側に向けて力を押してみてください。
4.指先に硬いようなものを感じることができればそれが大腰筋です。押されているお腹のほうは少しピリピリとする感じが得られればオッケーです。
5.押しながら、上半身を左右にゆっくり回しながら、30秒数えてください。呼吸は止めないようにしてください。
6.右側(左側)が終わったら反対の左側(右側)も同じように行ってください。
大腰筋は身体の前から見ると内臓の向こう側にあるので、腕や脚の筋肉などとは違って、直接触ることはできませんが、このような方法で間接的に触ってマッサージすることで緩めることが可能です。お腹周りにお肉が多めの方は仰向けになって行った方がやりやすいかもしれません。
大腰筋のマッサージをする前と後で体を回したり、後ろに反らしたりすることで、腰回りの感じの動きの違いを確認しましょう。また、痛みがある方は、痛みの軽減に繋がる方も多いと思います。
朝、洗面所に立ってからでも遅くない
大腰筋を緩める方法はいくつかあります。別のブログでは、朝起き上がる前に仰向けに横になったまま、緩む方法をお教えしています。横になっている間はこの方法で良いのですが、すでに起きてしまったら、せっかく起きたのに再度横になるのが億劫、でも腰痛を改善したい、というご要望もお聞きします。なので、このブログではすでに起きてしまった後でもできる「立った状態でできる大腰筋を緩める方法」についてご紹介します。
洗面所の前に立ってから、思い出しても遅くないですし、約1分でできるので、朝の忙しい時間でもできます。ただし、両手を使うので、歯を磨きながら、などは難しいですね。
初めてやる時は難しく感じるかもしれませんが、何回かやっていると次第に慣れてきます。慣れるまでは動画を何度も見て練習してください。慣れるとそんなに難しく無いので、是非毎日行ってください。毎日行うことで次第に効果が上がっていきます。
腰痛改善と予防は毎日の生活の中で行うことがとても大切です。是非、試してみてください。